空耳の物置へ |
2003年08月16日(土) 朝のFMのピー○ー・バ△カンの番組って、 聞き始めるとクセになりそう♪ それはともかく、 兄さんに、そんな風に書かれると、逆に疑問がわくっていうか、 気になってしかたがなくなってくる。 お母さんが、オヤジになるかどうか、とか、 自分の両親が、普通じゃないかもって事とか、 「菜の葉」のギャグの意味とか………! ところで、お父さん、お母さん、このごろどうしたの? お父さんは、相変わらず帰りが遅いし、 お母さんは、日記以外では変わらないのに… どうして書いてくれないのかな? あ、分かった!長所が蝶々だ!! 〜スイカンジェリーク〜 |
2003年08月17日(日) 長い間咲いてくれていた、今年の朝顔も、 もう花を付けなくなってしまいました。 けれど、来月5日には『最高!ブギ○ギナイト』の特番がありますね。 リクエストランキングの発表が、今から楽しみです。 ところでスイカンジェリーク、昼間も言いましたが、 日記以外に宿題が残っているのだったら、 そろそろ仕上げに取りかかった方がいいと思いますよ。 分からない所があったら、聞いて下さいね。 科目によっては、私にも教えられるかもしれませんし、 もし参考書が必要ならば、買ってあげますから。 それからセイラン、相変わらず出かけてばかりで、 日記を書く時間くらいしか、家に居ないようですね。 それがあなたのやり方だと、最初に言われたのは覚えていますが、 ちゃんと睡眠と、バランスの取れた栄養を取っていますか? 毎日、あなたの分の食事も、用意してあるのですよ。 〜リュミエール〜 |
2003年08月18日(月) わーい、お母さんが久しぶりに書いてくれた! 宿題、かなり進んでるんだけど、 あと残ってるのはね、 数学問題集80P、 英単語記憶30P、 歴代女王史テスト勉強、 家族全員の食事作り6回、 早口言葉3つマスター、 カラオケレパートリー2曲追加、 beatmaxiaシリーズのska全曲制覇 コー○ー△国志3を曹豹でクリア、 縄跳び8000回、 マラソン30km、 スプーン曲げ5本、 ろくろ回し38回、 きりもみライダーキック修得 変身7回、 …… …… お母さん…手伝ってくれるって言ったよね? 〜スイカンジェリーク〜 |
2003年08月19日(火) 宿題の答なら、私が教えてやろう。 8204だ。 〜クラヴィス〜 |
2003年08月20日(水) 父さん、何か勘違いしていませんか? 誰が、ノルマの数字部分を全部足せって言いました? おまけに「△国志3」の「3」まで足してるし。 ねえ、スイカンジェリーク。 君はこのまま、あの疑問を忘れてしまえるのかい? 自分が誰なのか、突き止めないでいられるのかい? それが君の、一番大切な宿題だと思うけど。 〜セイラン〜 |
2003年08月21日(木) お母さんが、だいぶ色々と手伝ってくれたから、 宿題もほんとうに、あと少しになってきたみたい。 きりもみライダーキックの練習に、 ドラム缶を投げて特訓してくれたのも、とっても役に立ったよ。 あ、手伝ってくれたって言っても、やったのは自分だからね! お父さんも…お仕事が忙しいのに、手伝ってくれて、ありがとう。 もし私が足し算をやっていても、たぶん「△国志3」の「3」は 足していたと思います…。 でも、兄さんが書いたのを読んだら、 また気になってきたみたいで…どうしよう。 やっぱりお母さんはオヤジになって、 でもお父さんはオヤジじゃなくて、 兄さんはチョウチョで………だったら、だったら、 この私とは、なんじゃろな????? 〜スイカンジェリーク〜 |
2003年08月22日(金) 穏やかな水面の下に潜む深み 晴れた空の下で繰り広げられる暗黒 静寂の奥の叫びと 無色に見える極彩 全てを望みはしないけれど せめてこの皮膚の下を流れる成分を 知る事さえも許されないのだろうか ねえ、父さん母さん、 あなたがたのスイカンジェリークが、 可哀想に、小さな心を痛めて悩んでいるようですよ。 そろそろ、答えてやってもいいんじゃないですか? その時はもちろん、証拠の残らない口頭じゃなくて、 この日記に、はっきりと書いてくれるんでしょうね? 〜セイラン〜 |
2003年08月23日(土) 本当にそれを知りたいと思い、 心を痛め悩み続けてきたのは、 お前なのではないか、セイラン。 〜クラヴィス〜 |
2003年08月24日(日) セイラン、そうだったのですか。 スイカンジェリークばかりか、あなたまで… 分かりました、これからお父様とお話しして、 あなた方二人の生まれた時の事を、 文章にまとめてみようと思います。 少し時間がかかりそうですが、どうか待っていて下さいね。 〜リュミエール〜 |
2003年08月25日(月) えーっ、兄さん、そうだったの? そうだよね。 大体見当は付いてるって書いていたけど、 やっぱり、ただの見当だもん。 当たってるかどうか、気になるよね。 でも、この日記のせいで、 ちゃんと教えてもらえる事になったんだから、 ちょっとは感謝してよね! そっか、やっぱり兄さんって、繊細な人だったんだね。 大丈夫、きっと長生きするよ! 千歳まで。 〜スイカンジェリーク〜 |
2003年08月26日(火) 今日はまず、セイランの出生について書きます。 この地で数えて19年前のある日、 クラヴィス様と私は、当時住んでいた所にあった湖を散策していました。 すると、クラヴィス様は足をすべらせて、湖に落ちてしまわれたのです。 けれどすぐに、湖の女神が現れて、私にこう尋ねました。 「お前が落としたのは、金のクラヴィスか?それとも銀のクラヴィスか? ちなみに金のクラヴィスなら1人、銀のクラヴィスなら5人で、 クラヴィスの缶詰と交換できるが」 金のクラヴィス様も銀のクラヴィス様も、それはきっと美しいでしょう、 それに、クラヴィス様の缶詰なるものがあれば、 お会いしたい時にいつでもお会いできる…と、 私は一瞬恍惚としてしまいましたが、 すぐに気を取り直して、女神に言いました。 「いいえ、普通の黒いクラヴィス様が落ちられたのです」 すると女神は、クラヴィス様を湖の底からすくってよこし、 更にこう言いました。 「お前は正直者ですね。ほうびに、願いを一つだけかなえてやりましょう」 (長くなってしまったので、続きは次のページに書きますね。 〜リュミエール〜) |
2003年08月26日(火) (前のページの続きです) でも私には、クラヴィス様のご無事より他に望みなどなかったので、 ずぶ濡れで喘いでいらっしゃるクラヴィス様に駆け寄り、 何かお望みはありませんかと尋ねました。 するとクラヴィス様は、苦しそうな息の下から 「こ…ど…も…」と仰ったのです。 私は驚いて「子どもですか?私たちの子どもをお望みなのですか!?」と 聞き返したのですが、クラヴィス様は、がっくりと一度頷いたきり、 そのまま気を失ってしまわれました。 それで私も心を決めて、女神に「私たちの子どもを授けて下さい」と願いました。 そうして十月十日後、セイラン、あなたが生まれたのです。 後で確かめてみましたら、あの時クラヴィス様は、 「“こ”の者の申し出など…“ど”うでも良い…“も”どるぞ」 とおっしゃったそうなのですが、 あまりに声が弱々しくて、部分的にしか聞き取れなかったのです。 けれど、きっかけはどうあれ、私たちの子どもが生まれた事を、 あの方は、本当に喜んでいらしたのですよ。 事情があって、生まれてすぐに手元から離さなければならなかったのですが、 セイラン、あなたの事を思わない日は、一日もありませんでした。 何よりあなたは、クラヴィス様と私の愛情に、 湖の女神の祝福まで受けて生まれた子なのです。 どうか、それだけは忘れないでいて下さいね。 明日はクラヴィス様に、スイカンジェリークの出生について、 書いていただこうと思います。 あなた方も知っているように、 滅多に長いお話を口にしたり書いたりなさらない方ですが、 大切な子どもたちのために、 一念発起して下さるそうですよ。 〜リュミエール〜 |
2003年08月28日(木) スイカンジェリークの出生について、書けばよいのだな? 良かろう… 私とリュミエールが共に過ごしていた、ある場所には、 特別な種類のスイカがあった。 それは『聖なるスイカ』と呼ばれ、ある神聖な鳥をまつった祭壇に 捧げられるためのものだった。 ところがある日、何かの手違いで、 それがある場所のある宮殿のある会食のメニューに 紛れ込んでしまったのだ。 すぐに気づいた、ある補佐官によって、スイカは回収されたが、 その時既に、私は一切れを手に取ってある場所に行き、 ある方法でリュミエールに食べさせてやっていた。 そして、それから十月十日後、スイカンジェリーク、 お前が生まれたのだ。 普通、『聖なるスイカ』の種が体内に入っても、こうはならないそうだ。 ただ、色々な条件に、ある種類の間柄が加わった時、 そのような事が起こる可能性があるらしいと、 ある物知りな知人が言っていた。 という訳で、スイカンジェリーク、 お前は私とリュミエールの間柄に、 特別なスイカの祝福を受けて生まれたのだ。 良い事だと…私は思うぞ。 〜クラヴィス〜 |
2003年08月29日(金) ちょっと家を空けている間に、ずいぶんな事になっているじゃないか。 誰が心を痛めて悩んでるって? …いいですけどね、それで父さんや母さんが、 僕たちに本当の事を教える気になったのなら。 お二人とも、色々と差し支えのある方面も多そうな中、 書ける範囲で精一杯書いて下さったようで、ありがとうございました。 文面にはっきり出てくるわけじゃないけれど、 お二人がどういう方たちだったかという、僕の予想は、 大体当たっていたようですね。 身分だけじゃなくて、僕たちへの誠実さも愛情も… もちろん、分かってはいましたけれど。 しかし、聞き間違いから生まれてきたというのは、 少なからず驚きでしたよ。 まあ、それも一興かもしれませんね。 自分が間違いから生まれてきたのでないと言える者が 果たしているだろうか この進化もこの出会いも 今日一日を無事に過ごした事さえ 運命の手違いでなかったと言える者は言えるだろうか 愚かな 崇高な 滑稽な 悲しい でも最後になって すべて幸福な間違いだったと言える人には きっと香り高い冠が与えられるだろう スイカンジェリーク、ありがとう。 君とこの日記のおかげで…明日から晩ご飯を 家族と一緒に食べようって思えるようになったよ。 〜セイラン〜 |
2003年08月30日(土) 自分は9月1日付けで締めの一言を書くから、先に書いてと スイカンジェリークに頼まれたので、 今日は私が、そして明日はお父様が書く事にしますね。 こういう機会がなければずっと話しそびれていたかもしれない、 あなた方の出生の秘密を、思い切って書く事ができて、 本当に良かったと思っています。 今夜は初めて、家で四人揃って夕食を取れましたね。 セイランとスイカンジェリークのダジャレ対決に、 お父様も「フッ」と、何度もお笑いになっていましたが、 密かに腹筋が震えていた所を見ると、実際には、 表に出ていた以上に受けていらっしゃったようですよ。 変な言い方かもしれませんが、今夜の夕食で初めて、 本当の家族になったような気がしました。 スイカンジェリーク、セイラン、そしてクラヴィス様…私はとても幸せです。 さあクラヴィス様、明日はあなたの最後の記入日ですよ。 まだページ数に余裕があるようですから、よろしかったら、 沢山スペースを使って、思い切り自己主張されてはいかがでしょうか? 〜リュミエール〜 |
2003年08月31日(日) (1ページ大の巨大文字で) 父だ。 〜クラヴィス〜 |
2003年09月01日(月) この宿題が出た時は、どうなるかと思ったけど、 何とか最後までできて、とっても嬉しいです。 明日提出して、一週間くらい後に評価が付いて返されるんだけど どういう評価になるのか、怖いようでたのしみなようで、 今からドキドキしています。 お父さん、お母さん、兄さん、協力してくれて、どうもありがとう。 口べたなのに、いつも一生懸命書いてくれたお父さん、 登場回数が少な目で、タイミングが予想できなかったのが、 まるで隠しキャラかレアアイテムみたいで、楽しかったです。 いつも優しくて、ここぞという時にはびしっと決めてくれたお母さん、 何があってもあまり変わらないテンションが、 とても頼もしいと思いました。 最初はしぶしぶだったみたいだけど、 途中から楽しそうにダジャレや早口言葉につき合ってくれた兄さん、 いつか暗黒ポエム集が完成したら、絶対に見せてね☆ それから、私や兄さんの出生の秘密も教えてもらえて、 この夏休みには何だか、一つ大人になったような気がします。 書いてあった意味は今ひとつ分からなかったけれど… いつかもっと大人になったら、きっと分かると思います。 やっぱり私は、この家族が大好きです! 〜スイカンジェリーク〜 |