あなたはその場で深呼吸をして、どう説明したらいいか考えました。 a (ここは、論理的に説得してみた方が良さそうね…) b (ここは、相手の心にうったえてみた方が良さそうね…) |
店主の心に訴えてみようと思ったあなたは、真っ直ぐに相手の眼を見つめながら言いました。 「偶然が重なってしまったので、誤解されるのも無理はないと思いますが、私は本当にこのスイカを持ってここを通りかかったんです。あなただって、人を疑うのは気持ちが良くないでしょうから、まずは地面に落ちているスイカを数えてみたらいかがですか」 すると店主は、少しだけ落ち着きを取り戻した様子で、転がり落ちたスイカを数え始めました。 「7、8…おや、全部あるみたいだな。すまない、とんだ勘違いをしちまったみたいだ。詫びにもならんだろうが、このサクランボ(39)でも持ってってくれ」 あなたはほっとして『聖なるスイカ』とサクランボを受け取ると… 急ぎ足で寮に向かいました。 |
論理的に説得した方が良さそうだと思ったあなたは、落ち着いて店主に説明し始めました。 「あなたのお店は、前後がゆるい下り坂になっていますね。なのに、こっちに散らばっているのはリンゴやサクランボやキウイばかりで、スイカは全部、お店の裏側に転がっている…という事は、売り物のスイカは元々、お店の奥の方の棚に並べてあったんじゃないですか?」 「だったら、どうだって言うんだ!」 店主は、かみつくような勢いで聞き返してきました。 そこであなたは、自分の足下と露店とを両手で指さしながら、続けました。 「だったら、こっちにスイカが転がってくるはずがないでしょう。それに、もし私が裏の方でスイカを拾ったのだとしたら、わざわざお店の正面に戻ってきたりしないで、そのまま向こうに逃げればいいはずです」 「うーん、そう言われてみれば…」 店主は、ようやく平静を取り戻し始めた様子で、地面に転がっているスイカを数え始め、やがて、決まり悪そうに謝ってきました。 「…言いがかりを付けて、すまなかったな。詫びにもならんだろうが、このリンゴ(5)を持ってってくれ」 あなたはほっとして『聖なるスイカ』とリンゴを受け取ると… 急ぎ足で寮に向かいました。 |